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papermoon ~日本刺繍~

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とうとう骨董に手を出す、の巻

先週の近江八幡調査旅行から戻り、
ただいま論文締め切りに追われております。
またもやぎりぎり。。。このぎりぎり感、いつもなんとかしたい(^^;;;
(昨年は、愛猫が直前になくなったりして、結局間に合いませんでした)

さて、近江調査の帰り、京都で担当教官に連れられ、
いつもの古美術やさんへ寄ってまいりました。
そこで、いつもなら小袖や着物、染織品ばかりなのに、
今回は、袋物が登場。いくつか見せていただいて。。。
とうとう古美術品に手をだしてしまいました。

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天鵞絨(ビロード)友禅の鏡付の紙入れです(たぶん)。
シノワズリーのかわいらしい模様と、深い緑色、
そして、象牙の使い込んだとろっとした色味に惹かれて、
迷わず、いきなり、決心です。

天鵞絨友禅とは、明治11年(1878)に12代目西村總左衛門によって開発されました。
天鵞絨生地に友禅をほどこしたもので、明治期に緞帳や室内装飾に使われたり、
ヨーロッパへの輸出品として盛んに作られました。
シノワズリーは18世紀のフランスで大流行した中国趣味ですが、
その後もヨーロッパ染織に強く影響を与えました。

これは、きっと明治末期のものと思われますが、
クイーポ資料館の図録を見ると、
江戸末期の「鏡付ガックリ」や「鏡付半懐中」というものに、
サイズも作りもよく似ています。
大切に使われていたのかなぁ、、、と
夜な夜な箱をあけてはにんまりしています。

More…… 見立て違い、の巻
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# by papermoon-2005 | 2016-08-28 15:00 | なんでもない話

論文「刺繍用途の変遷」

大変なご無沙汰をしております。
あっという間の4か月でした。

このたび、下記の通り、論文を発表いたしました。
4年ほど前、平安時代の刺繍の実態も(平安時代には遺物がほとんどありません)
文献を探れば何かわかるのではないだろうか、
暇なときに文献の記述を一覧にしておこう、
そのうち誰かがそれを使って研究をしてくれるかもしれない、
と思ってはじめた作業でしたが、
その後、思い直して大学院に進学し、ようやく形にしたものです。

論文を書くことは、思っていたよりもなかなか難しくて、
誤字や校正足らずな部分があったり、
文章自体もまだ拙いものではありますが、
一読いただいて、ご意見などいただけたらありがたく思います。

論文は下記のリンクから自由に読めます。
ぜひご一読ください。


「平安時代における刺繍用途の変遷 : 平安時代の文献の記述を基にして」

著者名 桜井 彩 長崎 巌
雑誌名共立女子大学家政学部紀要
巻62
ページ1 - 19
発行年2016-01

https://kyoritsu.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3116&item_no=1&page_id=28&block_id=27

文中にありますグラフですが、校正がうまく行かずに間違ったものになっています。
正しくは以下のとおりです。
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# by papermoon-2005 | 2016-04-26 15:04 | 日本刺繍「その他」

あけましておめでとうございます

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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年は、思いの外忙しすぎる女子大生生活に翻弄され、あっという間の一年でした。
気がついてみれば、4回しか記事も更新していないという事態。
(お芝居も17本しか見ていない!!!)
今年はもう少し、時間も作れればと思っています。

12月には、第18回若草会展がございました。
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一応作品も出品したのですが、お知らせができずにおわりました。。。
こちらは、名古屋帯。
桂縒りと、乱点でかわいらしい雰囲気を作ってみました。
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こちらは、テーマ作品「紫」。
乱点とデッサン強化月間(2年くらい前かな)に作った作品です。
鉛筆でのデッサンがあまりに理解できないので、
刺繍でやったら少しはわかるかな、、、と思ったのですが、
乱点は少しよくなったように思いますが、デッサンはいまいち上達しませんでした(^Q^;;;
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そんな感じの2015年を終え、2016年ますます精進してまいります。

今年の予定は、

1/30(土)に新浦安イトーヨーカドー内の
ヨークカルチャーセンター新浦安にて単発講座を行います。
受講料 2376円 材料費 1080円
お近くの方は、ぜひお越しください。

また、今年度末に出版される
『共立女子大学 家政学部紀要』に論文を投稿予定です。
「平安時代における刺繍用途の変遷 -平安時代の文献の記述を基にして-」
CiNiiで読めるようになったらまたお知らせいたします。

そんなわけで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

   *****

ヨークカルチャーセンター新浦安
http://www.culture.gr.jp/urayasu/index.php
講座案内
http://www.culture.gr.jp/hyouji.php?no=56002010
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/
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# by papermoon-2005 | 2016-01-01 12:00 | なんでもない話

神戸、そして京都へ。(その2)

さて、京都へ移動した翌日。
本日の目的は、京都文化博物館、
千總ギャラリー、そしてちんぎれやさん訪問です。

京都文化博物館へは、ゼミの卒業生を訪ねて。
紅板締の展示を拝見しました。
紅板締は、いわゆる板締め絞り(纐纈)です。
柄に彫った板に生地を挟み染料を通して染めます。
江戸から明治にかけて襦袢や下着に多く用いられました。
浮世絵でもよくみかける染めです。
展示は板締めの板や締め枠などもありました。

その後は、千總のギャラリーへ。
現在のものと、千總歴代社長夫人の婚礼衣装が展示されていました。
昔は、白・赤・黒と三色の打掛を準備し、それの他に青を着たそうで、
なんとも豪華な打掛・引き振袖が並んでいました。
匹田絞りに友禅を組み合わせ、刺繍を施した打掛は
それはそれは豪華で、うっとりです。

午後は、ちんぎれやさんへ初訪問。
江戸時代のものを中心に拝見した作品は、
普段ならば美術館のガラスの向こうにあるものばかり。
いつか、古い時代の刺繍を私もコレクションしたいなぁ、、、
などとおもいつつ、たくさん拝見しました。

あっという間の2日間、お土産を買う暇もなく、
新幹線の時間まで目一杯、名古屋の妹のところへ向かいました。
2月に産まれた姪っ子に会い、
4歳になる甥っ子と名古屋松坂屋で妖怪を探し、
GWを無事終え、また通常の生活へ戻ります。

   *****

京都文化博物館
紅板締―庶民の生活を彩った染織―
2015年4月24日(金) - 2015年7月12日(日)

千總のギャラリー
「千總婚礼 Chiso wedding―perfect celebration―」
2015年3月19日(木)―6月30日(火)

ちんぎれや
〒 605-0089
京都市東山区縄手通り三条南入元町372番地の1
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# by papermoon-2005 | 2015-05-07 21:00 | 日本刺繍「その他」

神戸、そして京都へ。

もう今年のGWも終わりますが、今年のGWは珍しく旅に出ました。

ほんの2週間前のこと。
担当教授の京都ちんぎれやさんへ行く、の一言に
「付いていってもいいですか?!!」
突然決まった関西行きでした。

神戸ファショッン美術館で行われている、
「超絶刺繍Ⅱ」
京都・千總ギャラリーで行われている
「千總婚礼 Chiso wedding―perfect celebration―」
の二つが見たかったことも合わせ、
願ってもない旅行となりました。

しかし、もう新幹線もホテルもいっぱい。
ホテルはどうにか取っていただくことができ、
新幹線は自由席に並ぶことになりました。

当日朝7時。
新幹線口で待ち合わせ、ゼミの仲間と2台見送った後、
無事に席を確保し、まず向かったのは、
兵庫夙川にある黒川古文化研究所です。

小袖・紅型・絹本に用いられている染料・顔料を
蛍光x線分析によって明らかにし、その制作方法を探る
という展示が行われていました。
鉄媒染が行われている黒部分にはFe(鉄)が多く出て、
墨が使用されている部分からはそれが出ず、
また、Ca(カルシウム)が多く検出された白には胡粉が用いられ、
紅型の黄色には石黄(硫化砒素)=顔料が使われ、、、と
点数は多くないものの、素材と技法とがわかりやすい展示に感動しました。
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山の上にある研究所からは大阪湾が一望でき、
コーヒーが自由に飲めるようになっていて、パスの時間までゆっくりさせてもらいました。

その後は、神戸ファッション美術館へ向かいました。
こちらの美術館へ出かけるのは2001年から14年ぶり。
以前の時も刺繍の展覧会でした。

今回は、長崎刺繍の嘉勢照太先生のおくんちの幕がメインで、
それに合わせて美術館所蔵の世界各国の刺繍が展示されていました。
インド・アジア圏の鎖繍い(チェーンステッチ)はかなり細かくて、
埋め尽くすと独特の質感と雰囲気になります。
それがかわいくてかわいくて。
長崎刺繍の幕は、紙縒などによる肉入れを駆使して立体的に、
糸の太さや縒りの強さを利用して質感をだし、
本物のような出来具合です。
ヨーロッパのアビには、ビーズや絹糸を使用した華やかな縁模様を、
オートクチュールに使用されているのは、新しい表現を目指した刺繍。
細かい刺繍表現を古今東西網羅しつつ見せるという
興味深い展示となっていました。
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神戸ファショッン美術館HPより借用

刺繍だけでも、いろいろな素材・表現・目的があるものです。
今の研究室へ所属したことで、それが判断できるようになれば、
今後の制作活動へも活かせるような気がします。
明日は、2日目の京都の旅についてご報告します。

   *****

黒川古文化研究所
日本刀・小袖と古代中国の酒器-黒川古文化研究所名品展-
4月18日(土)~5月31日(日)

神戸ファッション美術館
超絶刺繡Ⅱ
-神に捧げるわざ、人に捧げるわざ-
2015年4月18日(土)~6月28日(日)
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# by papermoon-2005 | 2015-05-06 21:24 | 日本刺繍「その他」