前回の記事で紹介した
穴原里映さんデザインのスズランの柄のついた目打ち。
クロバーとAnanoさんの共同開発商品です。
とても素敵なデザインと、
使いやすそうなサイズ、
ぜひ欲しい!!と思いましたが、
使用されている材質が気になり、
各方面へ問い合わせをしてみました。
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製造を請け負っているクロバーに問い合わせたところ、
「『すずらんの目打』の、柄の材質は、錫100%です。
表面加工は、いたしておりません。
ご指摘の、銅は、含まれておりません。
すずらんの目打の針先は、鋼(ハガネ)です。」
とお返事をいただきました。
こちら↓のページに載っていた
http://store.shopping.yahoo.co.jp/makematie/642095-99.html
●材質…刃先・銅、柄部・錫、キャップ・ポリプロピレン
というのは、どうやら間違いで、
刃先は
鋼を使っているそうです。
そして、
「柄の錫は酸化しにくく、使用している間に黒ずんでくるのは汚れが原因です。
また、布等を黒くするのも、この汚れです。
錫は、毒性が低く、触ったり、なめたりしても、まったく問題はありません。」
とも。
刃先は「
鋼」とのことですし、
普段使いには、全く問題なさそうです。
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ただ、私が問題にしていたのは、
「天然染料への影響」です。
そこで、
京都に本店、渋谷に支店のある
染料専門店「田中直染料店」さん
におたずねしてみました。
すると
「一般に草木染めのものは、完成品でも金属による影響を受けます。
厳密にいうと、水溶性金属もしくは金属と水分と言うことになるでしょうか?
目打ちということですが、水分無く、一時であれば問題ないと思います。」
と、お返事をいただきました。
つまり、乾いた状態で使用する分には問題ないということですね。
また、私の大学時代の染色の先生、
澁沢奈甫美先生にもお伺いしましたが、
金属そのものの影響よりも、
「
錆」が出た時の方が怖いとご意見をいただきました。
針でも目打ちでも、使っていく内に
やはり、手の汗や空気中の湿気でどうしてもさびていきます。
クロバーさんからいただいた回答の中で、
「黒ずみは汚れである」
とありましたが、
生地への影響はどちらにしろ
「《ない》とは言えない」
というところでしょうか。
もしご使用になる際には、
・水分(汗や湿気なども)を与えない
・錆に気をつける
というあたりを気をつけ、
天然染料の場合には特に気を配ってみてくださいね!!!