先日、友人宅で日本刺繍体験会を行いました。
全く刺繍とは無縁な方ばかりですが、皆さん興味を持って参加して下さいました。
今回ご用意した図案は古い時代からいろいろな形で表現されてきた
「紐」
です。
江戸時代などには特に、貝桶や文箱、薬玉、扇などと共に
小袖や袱紗に描かれてきました。
近代になるとその「紐」の部分だけがクローズアップされ、
自由に描かれているのがよく見られます。
今の時代でいう「リボン」のようなものですから
おめでたい図案に多く使用されているのもうなずけます。
今回は、その「紐」のブロックを皆さんに少しずつ刺し進めていただこうという企画です。
使用するのは2本1本という釜糸2本を1本に合わせたより糸。
糸を準備した後、刺し方を図解で説明し、実践していただきました。
この刺し方は、極々単純で簡単そうに見えますが、
角度を常に揃えて(今回は分度器と特製三角定規をご用意!)
テンションを一定に保って刺し続けなければならないという、何気に難しい繍法です。
特に合作には全く向かない…(今回の体験を主に考えると向いてなかったかも・笑)
でも、それなりに楽しんでいただけたようでよかったです。
今は残った部分を刺し進めているところ。
ちょっと渋めに大人な色合いで仕上げようと思っています。